2010年10月9日土曜日

保険(死なないためのコストと死ぬためのコスト)

民間の生保、医療保険に加入するのは割が合わないのですが、病気や死亡時にお金が必要だから保険に入るという考え方は存在します。

ではいくら必要でしょうか?

まず、死なないためのコストと死ぬためのコストに大別できます。
死なないためのコストは、健康でいることですし、病気になっても治療を受けられるというコストです。

健康でいるためには、食事や運動を始めとする健康管理です。このコストと保険はちょっと飛躍しますので、無視します。

次に、病気を早期発見するコスト。
この代表的なものは人間ドックです。
ガンなどは3cm以下なら切れば完治という期待ですし、3cmになるのに2年ほどかかるようですから、毎年、ガン検診をしていれば、早期発見→早期治療→完治という期待です。
ガン検診に年数万円かかるとすれば、それは死なないためのコストとして計上すべきでしょう。
コストを保険料に使い果たしている場合ではありません。コストの優先は人間ドックで、特にガンです。
これも保険とは関係ありません。

治療費については、健康保険で月8万円以上がまかなわれますので、高額医療費の心配は杞憂です。
ただし、保険外の例えば陽子線治療のように200万円くらいかかる高度先進医療がありますが、これは、被爆しますので、何度も受けられません。つまり、一生に一回だけですから、200万円が何度もかかるわけではありませんし、割り切れば、そんなに高額な医療費は払えませんから、あきらめるのが現実で、保険治療でよいでしょう。
これは、公的な保険(健康保険)だけでよいと解釈で、民間に任意な保険の意味はありません。

さて、死ぬためのコスト。
現代は病院で生まれ病院で死ぬ時代です。昔のように自宅で生まれ、自宅で寝ていて死ぬのではありません。
末期患者も病院では一定の延命的な治療をされてしまいます。
例えば、腸がやぶけていても、手術には耐えられないし、まして、それで治る期待もない、というケースで、止血剤、痛み止、栄養剤などの点滴をされ、2〜3ヶ月生きてしまいます。
点滴などをやめれば、1週間ほどで弱り、苦しみ、そして死亡するでしょうが、意識があれば、無駄な延命策という感触ではありませんので、その数ヶ月を継続してしまいます。

その間のコストがかかります。
その後、天寿をまっとうし、お葬式などがあります。
死に方や葬式の規模は様々でしょうが、ここはざっくり100万円くらいあればよしとしましょう。
ま、200万でも300万でもよいですが、保険か貯金かというと、保険は保険料5億円に対して、そんなちょろい保険金をもらっても、あるいは高額な保険金もいらないので、100万円くらいなら貯金の方が、それまでためるコストは小さいです。比べ物になりません。

ただ、